ホームリスドオルを語る特長/ベーシックレシピ講習会パンレシピコンクールブーランジェによるレシピパンを全身たのしもう教えて!竹谷先生
教えて!竹谷先生
皆様のご質問と答え
これまでお寄せいただいたご質問の一覧です。
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フランスパンのミキシング方法について質問です。最近のレシピを参考にすると、スパイラルミキサーを使用した物ばかりなんですが、これを縦型ミキサーにした場合、参考になるミキシング時間を教えて下さい。

地域:福島県福島市 業種:リテイルベーカリー

スパイラルミキサーはミキシング力が強いので、一般的に縦型ミキサーの6~8割の時間でミキシングが終了します。しかし、スパイラルミキサーでも、縦型ミキサーでもアームの回転数、太さ、ボールとのクリアランス(間隙)、形状によってミキシング効果が異なりますので、一言で1.5倍、或いは1.8倍といった数字で説明できません。 質問の内容からして、お使いのミキサーは縦型ミキサーだと思いますので一般的な縦型ミキサーのミキシング時間を紹介します。  ・パン・ド・リュスティック:フランス人のムニエ氏が日本に始めて紹介した時はミキシング時間は低速で1.5~2.5分でした(リスドオル)。さすがに我々がやる時は低速5分は掛けています。 ・ディレクト法(直捏法):勿論、小麦粉の種類、吸水量によっても違ってきますが、リスドオルを使って、一般的な硬さ(69%)と想定して低速5分、中速4~5分が基準です。この数字はあくまでも基準であり、低速5分でも十分フランスパンは出来ます。 ミキシングの基本的な考え方を書きますので、自分の作りたいフランスパンをイメージして、ミキシング時間を決めてください。例えば、低速5分、中速5分を基準として中速時間を長くしていくとボリュームは大きくなり、内相も細かくなり、味も軽く、淡白になります。中速時間を短くしていくと腰持ちが悪くなり、内相も粗くなりますが、味は濃くなります。ミキシングの目的はグルテンを出して、生地をつなげる事ですが、発酵時間にも、生地をつなげる作用があります。従って、 ・発酵時間が長ければミキシング時間は短くて良く ・発酵時間が短ければ、逆にミキシング時間は長くかけなければなりません。

2009.07.13

フランスパンのミキシング方法についてさらに質問です。例えば30コートの時と90コートのミキシング時間の違いも教えて下さい。

地域:福島県福島市 業種:リテイルベーカリー

一般には30コートに比べると、90コートのミキサーの方が大きなモーターを積んでいます。ですから、同量の小麦粉を2つのミキサーで捏ねると、90コートの方が短いミキシング時間になります(仕込み量が適量の場合)。しかし、一般には
 ・30コートなら小麦粉で3~5キロ(最適量4キロ)
 ・90コートなら15~20キロ(最適量17キロ)を捏ねますので基準のミキシング時間は大きくは変わりません。

2009.07.13
フランスパンのミキシング方法についてもう一つ質問です。ストレートの場合、オートリーズ法で仕込む場合の違い、利点も教えて下さい。
地域:福島県福島市 業種:リテイルベーカリー
オートリーズの考え方は色々ありますので、人によって意見は違います。個人的な考えをお話します。基本的にはたん白量の少ない粉で腰持ちを良くし、ボリュームを出したい時に使います。加えて、ミキシング時間を極力少なくして、なおかつ生地のつながりを得たい時に使い、パンの味が濃くなります。ちなみに、オートリーズの時間は15~30分が基本であり、これ以上短くても長くても良くないと言われています。
2009.07.13
型焼きパンによく登場する容積比はパンの種類により異なりますし、使用するメーカーの型によってもかわってきます。竹谷先生その型の容積を知る方法を教えてください。型の容積が分かれば生地を入れる量が分かると思います。またそれぞれの容積比はどのようにして決めているのですか。
地域:岡山市 業種:リテイルベーカリー
容積比とのことですが生地比容積と理解します。まず型容積のはかり方ですが、水や菜種(ナタネ)を入れて測る方法もありますが、最も確実なのはパン型の底の面積と上面の面積(いずれも型の内側)を足し、パン型の高さを掛けて、2で割る方法です(簡易法)。

生地比容積の決め方ですが、時代により、消費者の嗜好により、製造者の考え方により、もちろんパンの種類によって変わります。食パンを例にとると昔はどっしりして、食べごたえの有るパンが好まれたために3.6が基準でしたが、その後、3.8になり、現在の主流は4.0~4.2です。
使用するメーカーの型によって変わることは有りませんが、型の容積は違いますから、分割重量は変わります。

パンの種類、配合によって生地比容積は当然変わります。ライブレッドのプンパーニッケルは1.5~2、同じ食パンでもサンドイッチは3.8、トースト用は3.8~4.2、イギリスパンは3.8~4.0、ソフトブレッドは4.5~5.5などです。
2009.07.07
例:現在3kgで仕込んでいますが、配合を%にするにはどのように書けばよいか教えてください。
地域:大阪梅田(仮) 業種:レストラン喫茶
パンの配合表ではベーカーズパーセントという書き方をするのが一般的です。配合中の粉の重量を100%として、その他の材料(イースト・食塩・砂糖・水など)をその粉に対する割合で表わします。3kgの粉で仕込んでいる場合は3kgを100%とします。そして例えば食塩が60gだったとしたら食塩は2%(60g÷3000g)という具合です。詳細はパンレシピコンクールの応募要項のページに「配合はベーカーズパーセントで! (詳細はこちら)」というページがありますので参考にされてみてください。
2009.06.30
例:蒸気の出る平ガマ(スレート床)でフランスパンにクープが上手く出ません。
リスドオルで仕込み生地までの状態はよかったのですがアドバイスをください。
地域:世田谷区(仮) 業種:リテイルベーカリー
生地までの状態は良かったとのことですから、ホイロ以降での注意点を述べます。
生地のホイロオーバー、或いはホイロ条件の過湿で表面が湿った状態でクープを入れるとクープが出にくくなります。
オーブンは下火が弱かったり、上火が強過ぎたり、蒸気が大過ぎるとクープは出にくくなります。
しかし、基本的には生地に力が無いと良いクープは出ません、充分に発酵を取り、生地を傷めないように成形し適切なホイロ条件で、適切な窯入れのタイミングと蒸気量(蒸気の温度も重要です)が肝要です。
2009.06.30
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