
卵や牛乳などを混ぜたアパレイユ(調味液)にパンを浸して焼きあげた「フレンチトースト」。食パン、バゲットなど使用するパンによって、見た目や味わいも変化し、トッピングでさらに華やかなデザートプレートに仕立てることもできます。焼きあげた表面はカリッとした食感で、中はふわふわ、トロトロ。パン好きを魅了する要素満載のフレンチトーストの人気店を取材しました。
パンとエスプレッソと 表参道
美味しいパンとエスプレッソのある日常を楽しんでいただくことをコンセプトに、バール(カフェ)を併設した人気ベーカリー。なかでも、鉄のフライパンで熱々が供される「鉄板フレンチトースト」を目当てに、遠方からもたくさんのお客様が来店されます。
パンとエスプレッソと 表参道
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前3-4-9
- 電話
- 03-5410-2040
- 営業時間
- 8:00~20:00
- 定休日
- 不定休

イートイン限定・ふんわり、熱々の「鉄板フレンチトースト」


同店のフレンチトーストは、看板食品の食パン「ムー」を使い、アパレイユに一晩漬け込み、翌日焼きあげています。イートインで15時から提供開始の「鉄板フレンチトースト」は、鉄のフライパンで直火焼きして表面をカリッとさせた後、オーブンで焼きあげます。平日は限定30食で、提供時間も数も限られている中、同店を代表するメニューの1つに育っています。
店長の森本美咲さんに、フレンチトーストの人気の秘訣について伺いました。
「フレンチトーストが熱々のフライパンにのって出てくる!というところに、まずインパクトがあります。半分に切ったムーを使っていますが、中までたっぷりしみ込んだ卵の力でフワッとふくらみます。オーブンから取り出した熱々に、ナイフを入れたら湯気と一緒に中から何か生まれてくるんじゃないか、と思ってしまうくらい。そんなワクワク感も一緒に、お客様のテーブルまでお届けしています」(森本さん)。


表面はカリッと焼けていて、中はプリンのようにトロトロと驚くくらいのやわらかさ。写真を撮ったり、おしゃべりを楽しみながらゆっくり味わっても、最後まで温かくいただけるのが鉄板ならではのよさです。瓶ごと添えられるオーガニックのはちみつは、お好みで。

「『ムー』自体がバターをたっぷり使ったリッチな味わいなので、卵と牛乳と生クリームを合わせたアパレイユは、甘さを抑えてあっさりめに。パンそのもののおいしさもしっかり味わっていただけるベストな状態に仕上げています。まずは、はちみつをかけずに食べてみてください」(森本さん)。
15時からの鉄板フレンチトーストをめがけて、平日でもお店の前はたくさんのお客様で賑わっています。焼きあげるまでに時間がかかり、また翌日分の仕込み作業との兼ね合いから、どうしても1日30食が限界とのこと。店頭の予約表に名前を書いた後、購入したパンと一緒に写真を撮ったり、お仲間同士でおしゃべりしたり、周辺の個性的なショップをのぞいてみたりと、皆さん、待ち時間も楽しそうに過ごされています。


食パン「ムー」を使ったデザートやムー生地でつくるコロネも魅力

フレンチトーストに使う「ムー」は、専用の型で焼きあげる10cm角くらいのかわいいサイズの角食で、バターたっぷりのリッチな味わいと、しっとりした口どけのよさが特長です。たっぷりと加水させて仕込んだ生地をコンベクションオーブンで風を送りながら、最適のしっとり加減に焼きあげています。人の都合ではなく、パン生地の状態に合わせて発酵や焼成のタイミングを決めていくのが同店のパンづくり。
「とくにムーは発酵の見極めが難しく、また焼き色が薄かったり、焦げ過ぎたり中までしっかり焼きこまれていないと腰折れするなどでロスが出ます。1日に4~5回焼いていますが、その都度発酵時間も焼成も微妙に変わってきます。次は何時に焼きあがる、とお客様に確約できないのがつらいところですが、常にベストな状態で提供するためには、譲れない部分です。そこで、製造スタッフにこまめに状況を聞いて、お客様にご案内するのも私たちバール部門の役目です」(森本さん)。
人気のムーを使って、歴代の店長が考案したというカフェ限定メニューも人気です。「パンとエスプレッソと」もその1つ。店名と同じ名前のデザートは、ムーのトーストにバニライアイスと自家製エスプレッソソース、キャラメリゼしたピーカンをのせたボリューム満点のデザート。トッピングにふりかけた少量の塩がアクセントになって、アイスの甘さ、エスプレッソのビターさを引き立てます。
また、「“ムー”の耳ティラミス」は、マスカルポーネの間にエスプレッソソースを浸したムーの耳。絶妙な厚みでスライスした耳は、エスプレッソがほどよくしみ込んで、濃厚なチーズにも負けない存在感があります。しっかり食べごたえもあり、サンドイッチを食べた後のデザートに、シェアするお客様も多いのだとか。(※夏季は販売休止。秋以降は販売再開の予定。)
“ムー”のクロックムッシュは、ムーはスイーツだけでなく、惣菜パンに使ってもおいしいことをアピールしています。


そして、ムーの生地を使った菓子パンがチョココロネ。「ビターなチョコクリームは少し固めにして、パンとチョコの食感が同じになるようにつくっています。パンはサクッと歯切れよく、クリームだけがムニュッとはみ出ることがなくて、きれいに召しあがっていただけます」(森本さん)。 チョココロネをはじめとした小型パンは、小ぶりなサイズでコロンと丸い形。手に持ったときにSNS映えするかわいらしさです。


カフェ キツネ
「表参道」の交差点からもほど近く、小さな通りに入って1ブロック先の「カフェ キツネ」。フランス発・ファッションや音楽などを手がけるブランド「MAISON KITSUNÉ(メゾン キツネ)」によるカフェで、竹垣に和風の植栽をあしらったアプローチの先に、お店があります。バリスタの淹れるエスプレッソのお伴には、バゲットを使ったフレンチトーストが人気です。
CAFÉ KITSUNÉ(カフェ キツネ)
- 住所
- 東京都港区南青山3-17-1
- 電話
- 03-5786-4842
- 営業時間
- DAY TIME 9:00~19:00
NIGHT TIME 19:00~23:00 - 定休日
- 不定休

オリジナルのエスプレッソに合う、バゲットのフレンチトースト


変幻自在で様々な顔を持つ、日本古来の狐をブランドのコンセプトにしているメゾン キツネ。カフェのデザインには和のテイストをふんだんに取り入れています。茶室のイメージで天井はあえて低めに、網代の壁材や青海波などの伝統模様をあしらった店内は、モダンシックで落ち着く空間です。
カウンターの上に並んでいるのは、サンドイッチ「パリジャン」とフレンチトースト「パリジェンヌ」です。どちらも青山の人気ベーカリー「Pain au Sourire(パン・オ・スリール)」から毎朝届くバゲットを使ってつくっています。
一つひとつにトリコロールのリボンを結んでお客様に提供される、見た目もおしゃれなフレンチトーストについて、店長でバリスタの安藤浩克さんにお話を伺いました。


「『パリジェンヌ』は、食べやすくて親しみやすい、皆さんがイメージする通りのフレンチトーストです。パン・オ・スリールさんの、白神こだま酵母を使って低温長時間熟成させたバゲットは、そのまま食べてもおいしいですし、クラストは薄めで歯切れがよく、サンドイッチやフレンチトーストにもぴったりです」(安藤さん)。
同店のコーヒーは、辻堂の「27 COFFEE ROASTERS」によるオリジナルブレンドで、甘みと酸味のバランスがよく、しっかりした味わいが特長です。
「このコーヒーに合うように、フレンチトーストのアパレイユは卵と牛乳と砂糖のほかにバニラエッセンスとラム酒を加えて、コクと香りを少しだけ強調しています。レシピを決める前に、アパレイユに一晩つけるとか、パンを手もみするとかいろいろ試してみましたが、朝届いたパンを30分だけアパレイユにつけて、フライパンで焼く、というシンプルな方法に着地しました。バゲットを縦横1/4にカットし、クラスト側に1本切り込みを入れて、アパレイユが全体に浸透しやすくしています」(安藤さん)。


焼き方は、最初にオリーブオイルでクラムの側にしっかり焼き色をつけ、クラスト側は表面をパリッとさせる程度に。あとは弱火で中までしっかり火を通し、バターを加えて香りをプラスします。焼き上がりまで約10分間、黄金色のフレンチトーストができあがります。朝いちばんにここにきて、コーヒーとフレンチトーストでブレイクしてから出勤、というご近所の常連さんも多いのだとか。「パリジャン」「パリジェンヌ」ともに、ドリンク付きのお得なモーニングセットは、ランチにも間に合う13時まで販売しています。


ファッションブランド発のこだわり
バゲットを使ったもう1つのメニューは、バゲットサンド「パリジャン」。フランスでいちばんポピュラーなサンドイッチ、ハムとチーズの「ジャンボンフロマージュ」です。同ブランドのアパレルのラインにも「パリジャン」「パリジェンヌ」のシリーズがあるため、このメニュー名はすぐ決まったそう。バゲット1/2本を使った「パリジャン」は、男性のランチとしてもしっかり満足感があるボリューム。エメンタールチーズと、ほどよく塩味の効いたハムを具材に、パンにオリーブオイルをたらして、アクセントに粒マスタードを添えています。


そして、おしゃれなラッピングにも目を惹かれます。
「表参道という土地柄、また、母体がファッションの会社ですから、ビジュアルにもこだわって考えたのがこのラッピングです」(安藤さん)。
使っているのは無地のバーガー袋で、上側の半分を三角に折り返してショップのシールを貼りつけ。フレンチトーストはオーダー後に温め、バーガー袋に入れたら両サイドを後ろに折り返してテープ留め、仕上げにリボンを結んでいます。オイルやはちみつが手につかずに食べやすく、ひょいと手に持って、表参道の街を散策するのも様になります。


「オーダーごとに一つひとつを手で包んでいますから、込み合ってお客様が並んでしまったときなどはちょっと大変ですが、訪れたお客様に少しでもハッピーを感じていただきたいと思って取り組んでいます」(安藤さん)。
おいしさだけでなく、スタッフの笑顔やフレンドリーな応対、お店の雰囲気、商品のラッピングなど全部含めて、お客様に素敵なカフェ時間を楽しんでいただくための要素となっているようです。
メゾン キツネが運営するカフェは、本拠地のパリのほかソウルにもあり、いずれもその土地の文化を内装などにも取り入れ、その土地らしさを表現しているそう。「包む」文化は、日本ならではのおもてなしの心の表現とも言えます。トリコロールのリボンを結んだ日仏の素敵な融合は、海外からのお客様にも好評のようです。


forucafe 原宿店@WeWorkアイスバーグ
(フォルカフェはらじゅくてんアットウィワーク)
早稲田にある本店は、2013年オープンの日本初のブリュレフレンチトースト専門店。2019年3月からは原宿店として、起業家向けコミュニティ型ワークスペース「WeWork アイスバーグ」1階にあるカフェの運営を担っています。ちなみにWeWorkは世界27か国でコミュニティ型ワークスペースを展開するアメリカの企業。アイスバーグでは、全世界のWeWorkオフィスで初めて、一般の方も利用できるカフェスペースを併設しています。
forucafe 原宿店@WeWorkアイスバーグ
- 住所
- 東京都渋谷区神宮前 6-12-18 WeWorkアイスバーグ1F
- 電話
- 080-9646-2341
- 営業時間
- 9:00~18:30(L.O. 18:00)
- 定休日
- 不定休

日常的にリピートしたくなるブリュレフレンチトースト


代表の平井幸奈さんは、大学在学中に「forucafe」をスタートアップした起業家です。名物となったブリュレフレンチトーストのほか、自店工房でつくる黄金比率の「フォルグラノーラ」やケータリングも好評となり、これまで、WeWork内イベントでのケータリングなどを担当してきました。
原宿店でも人気の、フォルカフェ自慢のブリュレフレンチトーストについて、平井さんにお話を伺いました。
「当店のブリュレフレンチトーストのいちばんの特長は、表面のパリパリとした食感です。カソナード(赤砂糖)を振りかけて、バーナーでブリュレする(=焦がす)ことで、ほかにはない食感が生まれます」(平井さん)。
2018年の本店リニューアルに合わせて、人気のブリュレフレンチトーストもさらにおいしく、食べやすくリニューアルしています。
「以前は、外側のパリパリ食感に対して、中はプリンのようにトゥルントゥルンの食感に仕上げていました。特別感はあるのですが、1回食べれば満足してしまいがち。そこで、日常的に何度でもリピートしていただけるように、より軽やかな食感を目指しました」(平井さん)。
パンをラウンド食パンからバゲットに替え、バターを多めに使ったきめの細かいクラム、クラストはかたすぎず、厚すぎず、ほどよい食感を感じられるものにしました。卵、牛乳、砂糖にもう一つ企業秘密の調味料を合わせたアパレイユの配合は同じですが、パンを浸した後の絞り具合を、よりフワッと軽く焼きあがるように微調整しているそう。


「ブリュレは、表面にむらなく薄く氷が張ったようにパリパリに仕上げるのが理想。片面を焼いてひっくり返したら砂糖をまぶし、いったんふたをして砂糖を全体になじませてからからバーナーで焙るのがコツです」(平井さん)。
店内でいただくブリュレフレンチトーストは、バニラアイスや、レモンをきかせた自家製ベリーソースを添えています。また、テイクアウト用のブリュレフレンチトーストにも同じパンとアパレイユを使っていますが、時間がたっても食感が変わらないように、よりしっかり焼き込んでいます。


ビジュアルも華やかに3種類をラインアップ
明治通りに面した明るいカフェは、WeWorkのワークスペースを利用する会員だけでなく、一般のお客様も利用できます。ブリュレフレンチトースト以外にもおにぎり、サンドイッチ、「ほっこり和食セット」などの食事やおつまみなど、幅広いメニューを終日提供しています。
「ここで働いている方は、時間にとらわれずに、ご自分のペースで仕事をしていますから、食事の時間もまちまち。そこで、朝ごはん・ランチ・おやつ・夕方の軽食まで、『foru=for you』あなたのために、日常に寄り添ったメニューをご用意しています」(平井さん)。
フレンチトーストのメニューは、定番2種類と季節ごとの1種類のブリュレフレンチトーストに絞っていますが、表参道に遊びに来た女子たちにも来店いただけるように、女子受けするビジュアルを意識しているそう。取材時の季節限定は「桜モンブランのブリュレフレンチトースト」で、ほんのり桜色の桜モンブランクリーム、バニラアイス、イチゴをトッピング。ステンシルでプレートに粉砂糖の文字をあしらって、SNS映えも上々です。
実はブリュレフレンチトーストは、食パンを使ってもおいしくつくることができましたが、輪切りにしたバゲットのコロンと丸い形が圧倒的にかわいらしくて、迷わずバゲットを採用したのだとか。


また、本店では、スイーツ系のブリュレフレンチトーストのほか、砂糖を一切使わない食事系のチーズフレンチトーストのメニューも展開しています。塩とガーリックを使ったアパレイユにバゲットを浸してバターでこんがり焼いて、カソナードのかわりにパルメザンチーズで風味づけ。このチーズフレンチトーストに、スモークサーモンとアボカド、トマト、リーフ野菜などをこんもりと盛りつけて、見た目にも彩りよく、おなかも満足するワンプレートに仕立てています。
毎朝キッチンで焼きあげるマフィンも平井さんのおすすめです。クルミとアーモンドがザクザク入ったメープルマフィンなど、3~4種類があり、食べごたえのある大きめのアメリカンタイプです。
「カフェを通して、WeWorkがこの街になじむきっかけになるように、これからもいろいろな新しい試みをしていきたいと思っています」(平井さん)。


横浜港ボートパーク ヘミングウェイ横浜
マリンスポーツを気軽に楽しむことができる「横浜港ボートパーク」内にある会員向けクラブハウスで、帆船日本丸のすぐ近くにある、海上に浮かぶカフェバーです。ビジター利用も可。船内をイメージさせるインテリアと、時折微かに揺れるフロート感を楽しみながら、目の前に広がるみなとみらいの街や海の景色を堪能できます。同店人気メニューの1つが「ベーグルフレンチトースト」です。
横浜港ボートパーク ヘミングウェイ横浜
- 住所
- 横浜市西区みなとみらい2-1-1横浜港ボートパーク
- 電話
- 045-900-1449
- 営業時間
- 11:00~22:00(L.O.21:00)
- 定休日
- 不定休
- アクセス
- 桜木町駅から徒歩5分

もちもちベーグルがふわふわのフレンチトーストに


カフェで、スープカレーと並ぶ人気メニューが熱々のスキレットで供される「ベーグルフレンチトースト」です。このメニューが生まれたきっかけを、同施設を運営するChotto Yokohama株式会社マネージャーの信國慶彦さんに伺いました。
「当社の系列で、江ノ島にも同様のマリーナ施設があります。ベーグルフレンチトーストは、江ノ島のカフェヘミングウェイで生まれたメニューです。スイーツのメニューがケーキやアイスクリームだけでは面白くない。何かインパクトのあるものを、と考えたときに浮上してきたのがベーグルのフレンチトーストでした。仕込み、調理にさほど手間がかからず、手づくり感も味わってもらえます」(信國さん)。
ベーグルを使い、スキレットで提供することで、見た目のかわいらしさが生まれ、SNS映えするフォトジェニックなスイーツになります。そのままだと、モチモチとかみ応えのあるベーグルも、ギュッと詰まったきめの細かい生地の中にアパレイユがたっぷり浸み込んで、焼きあげると驚くくらいフワフワの食感になります。
「食パンなどやわらかいパンでは、アパレイユの浸し加減がシビアで、長時間つけすぎると崩れやすくなります。ベーグルは、表面がしっかりとしたクラストで覆われていますから、一晩漬けても形が崩れにくく、扱いやすさというメリットもあるんです」(信國さん)。


当初はもう少し小さいサイズのベーグルを使っていたそうですが、スキレットとの間にすき間ができると、やや寂しい印象に。そこで、ベーグルとしては大きめ、直径約15cmのスキレットにジャストサイズのベーグルを探したのだそう。
「大きなベーグルがたっぷりアパレイユを吸い込んでいますから、スイーツメニューとしてはかなりボリュームがあります。単品で提供するほか、サラダ、ドリンクをつけたランチセットも17時まで提供していますから、お食事として召し上がるお客様も多いです」(信國さん)。
好天に恵まれた取材日、潮風が心地よいデッキ席で、ベーグルフレンチトーストのランチを楽しまれているお客様もたくさんいらっしゃいました。


調理は意外とシンプル、おいしさと見た目のインパクト大

大きなベーグルには放射状に8カ所切り込みを入れて、卵液をしみこみやすくします。卵、牛乳、砂糖、バニラエッセンスを混ぜたアパレイユに漬けて、切れ目にアパレイユをかけて中まで浸透させたら、一晩冷蔵庫に。オーダーが入ると、スキレットにのせて、オーブンで焼きます。
バニラアイスをのせて、はちみつ、シナモンをかければ完成!オーダーから提供までにさほど時間がかからず、インパクト抜群のフレンチトーストができあがります。
「フレンチトーストにバニラアイスとはちみつは、どなたにも親しまれやすい、いちばんおいしい組み合わせだと思っています。今のところは、これ一種類で、大変人気もありますが、今後はアイスのバリエーションで変化をつけたり、塩味系なども検討していきたいです。また、ベーグル、アパレイユ、はちみつなどをより上質な素材にこだわって、純粋においしさをグレードアップする方向もありなのかな、と思っています」(信國さん)。
横浜ボードパークでは、SUP(スタンドアップパドル・サーフィン。サーフボードに乗ってバランスを取りながら1本のパドルを漕いで海上散歩を楽しめる)やSUPヨガなどマリンスポーツを楽しめます。午前中スクールを受講して、カフェでランチ、という方も多いそう。また、BBQや各種パーティプランのほか、海上でのウエディングプランも用意されています。
「昨年、SNSでスイーツの人気アカウントの方が江ノ島のヘミングウェイのベーグルフレンチトーストを紹介してくださり、そこから江ノ島のお客様が一気に増えました。2018年5月にオープンしたボードパーク横浜の認知度はまだまだこれから。初心者でも気軽にマリンスポーツを体験でき、海上カフェで港の景色を眺めながら話題のフレンチトーストを食べられる、当施設の魅力をアピールしていきたいです」(信國さん)。


食パン、バゲット、ベーグルと、使うパンによっても個性があり、提供のしかたにも各店それぞれの工夫が凝らされているのが印象的でした。イートインにも、テイクアウトにもできるフレンチトースト。ぜひ商品づくりの参考にしてみてください。
※店舗情報及び商品価格は取材時点(2019年05月)のものです