1933年創業の老舗ベーカリー。自由が丘店は2006年にオープンし、浅野屋の東京の店舗としては初の試みであるイートインスペースを備えています。品揃えにおいても洋菓子店やベーカリーの多い自由が丘という立地を意識して、バラエティ豊かな商品を提供されています。
1933年に千代田区麹町に「浅野商店」としてその歴史をスタートさせた浅野屋。1986年には全国で初めてスペイン製の石窯を導入したベーカリーとしても有名です。現在石窯が設置されているのは軽井沢店のみですが、各店で浅野屋の伝統的な製法を守り、本場ヨーロピアンスタイルのパンを提供しています。
自由が丘店は2014年10月でオープンから8周年を迎えます。こちらのお店では、パンにつけて食べる自家製ディップの品揃えが豊富。ガーリックバター(450円税抜)やメープルバター(350円税抜)、バタークリーム(330円税抜)、アンチョビバター(550円税抜)。そして、クリスマスシーズンに提供して人気となり、販売を継続しているレバーペースト(680円税抜)の5種類があります。
販売を始めたきっかけについてお伺いすると「石窯で作ったハード系のパンは軽井沢の人気商品です。しかし東京では、ハード系のパンはなかなか売れ行きが良くなりませんでした。そこでパンにつけるディップ商品を充実させることで、ハード系のパンのおいしさを伝えていきたいと思っています」(広報・沼山さん)
イチ押しの商品はレバーペースト。「こちらは信州ブランドである地鶏・信州黄金シャモを使用しています。やはり浅野屋というと「軽井沢」というイメージがあるので、信州産の素材を取り入れています。レバーペーストと聞くとやはり臭みがあるのかしら?と思うお客様もいらっしゃるのですが、この商品は本当に食べやすいです。ライ麦の香りの強い「ベルリーナラントブロート」などとの相性が抜群なので、ぜひ試していただきたいですね」(広報・沼山さん)またそれぞれのディップについて、おすすめの食べ方を聞いてみたところ、「メープルバターはフランスパンやミルクドッグ、バタークリームは、甘みの強い食パン・スペシャルブレットとの相性のいい商品です。アンチョビバターはライ麦のパンとの相性がいいですね。」(店長・佐藤さん)
「また昔から人気のガーリックバターは、ガーリックの香りをしっかりと楽しんで頂ける商品です。ハード系のパンとはもちろん、あさりの白ワイン蒸しなど、お料理に合わせていただくのもおすすめです」(店長・佐藤さん)
自由が丘店ではイートインスペースを利用して、お客様にディップの試食も提供しているそうです。「まだディップのおいしさをご存知でないお客様に少しでも、こんな楽しみ方がありますよ!というご提案が出来ればと思っております」(広報・沼山さん)
参宮橋に本店を構えるベーカリー。地域の人から愛される街のパン屋です。他にも、初台、日本橋に支店を出店。「粉」本来の味を十分に活かす配合や製法で作られる直焼きのハード系のパンが人気です。
同店は小田急線参宮橋駅にあります。お店の前には石畳の階段があり、この場所だけがフランスにトリップしたかのような佇まい。客層は平日と休日でガラリと変わるそうです。
「平日は地域の住民の方やこの近辺で働いている方が多いですね。
休日にはオリンピックセンターや代々木公園の利用者の方に多くご来店いただいています」と語る店長の西條さん。
同店では「メープルバター」(378円税込)、「ガーリックバター」(486円税込)、「アンチョビバター」(594円税込)の3種類のディップを販売しています。
ディップの提供をはじめたきっかけを伺うと「ディップはヨーロッパではよく食べられているので、そういった食文化を紹介したいという思いを込めて提供をはじめました。試作の段階ではいろいろなバターを作りました。そのなかでも美味しくて人気の高かったこの3種類が定番として残っています」(西條さん)
それぞれの特徴は「全て当店のオリジナルで、メープルバターは甘くてコクがあります。ガーリックバターとアンチョビバターはパンに塗ってオードブルとして召し上がっていただけると嬉しいですね」(西條さん)
一番人気のメープルバターのおすすめの食べ方をお伺いすると「甘栗パンやヴィエノワなどのパンと合わせて食べていただきたいですね。ブリオッシュの生地にメープルバターをサンドした「メープル」(216円税込)という商品もあります。ぜひこちらもお試しいただきたいです」(西條さん)甘栗パンは、風味のよいミルクの香りと香ばしい甘栗のハーモニーを楽しめる一品。またヴィエノワは、牛乳をたっぷり使用し、外は香ばしくしっとりとした食事パンです。
そのまま食べてももちろん美味しいパンも、ディップを付けることでまた違った美味しさに出会うことができ、組み合わせ次第で楽しみ方がさらに広がります。
この場所でイタリアンレストランを経営されていたご主人・茂木さんが2011年にベーカリー&カフェをオープン。
レストランでも提供していたテリーヌやパテ、マリネなどをパンと合わせて販売しています。
同店は両国駅のほど近くに佇むベーカリー&カフェ。ご主人・茂木さんが季節に合わせた素材を選び、作り上げるテリーヌやパテ、マリネなどが10種類ほど揃います。
「夕食に、ワインやパンに合わせて食べて頂くことを考えて作っています」と茂木さん。定番は「鳥レバーパテ」(2クネル289円税込)と「オリーブとドライトマトのマリネ」(100g320円税込)の2品。この2品に加えて「3種チーズのパテ」(540円税込)や「魚のリエット」(480円税込)、季節ごとの旬を取り入れたメニューなどが並びます。「野菜を使ったメニューは必ず2、3種類用意するようにしています。「野菜テリーヌ」がある時は「きのこのマリネ」にしたり、テリーヌに野菜を使用したものがない時は、野菜のマリネを提供したり、バランスを考えた品揃えを心がけています」(茂木さん)
週末にはパーティ用にたくさん購入していくお客様もいらっしゃるそうです。
一番人気のあるメニューは「鳥レバーパテ」。「クリームチーズの代わりにベーグルに挟んで食べて頂くのが一番おすすめです。またバゲットと生地は同じですが、バゲットよりも外側が軟らかく中はもちもちとした食感の「チャバタ」との相性もいいですね」(茂木さん)と鳥レバーパテのおすすめの食べ方も教えてくださいました。
「春には子羊のメニューなどの提供を考えています。レストランで子羊を食べようとするとどうしても高くなりますよね。少しでもリーズナブルに子羊を味わって頂くため、野菜と合わせて子羊入りのスープを提供しよう思っています。また暖かくなってくると、テリーヌはゼリー寄せがよく売れるのでそういった商品も増やしていきたいですね」(茂木さん)レストランを経営していたご主人ならではの食へのこだわりを感じる品揃えは、いつ訪れても新鮮な「おいしさ」の発見をさせてくれます。
「自然な笑顔が溢れる家庭の食卓」をコンセプトに素材本来の持っている甘み、旨みを活かした商品を提供するベーカリー。
前身はフレンチレストランであった同店は、素朴ながらも洗練された品々が揃います。
白山通り西片交差点を菊坂下方面に向かって3分ほど進むと「アトリエ・ド・マヌビッシュ」に到着です。同店では自家製のジャムを提供。ジャム作りを担当している府川さんにお話しを伺いました。
「定番で提供しているのは「フランボワーズジャム」(S294円 M494円 L683円(すべて税込))です。食事と一緒に楽しむパンを提供するというのがお店のコンセプト。パンと合わせて楽しめるものを揃えていこうという想いからジャムの販売をはじめました」と語ってくださいました。「また当店のイチ押しが食パンでもあるので、食パンと一緒にお召し上がりいただけると嬉しいですね。甘みの強い食パンなので、香りが強いフランボワーズジャムとの相性は抜群です」(府川さん)
フランボワーズジャムは、素材の味を活かしている点が人気。どのような工夫をしているのかを伺うと「1時間ほど鍋で煮詰めていき、酸味を和らげるためにバニラを入れ、香りのトゲをなくすようにミントを一緒に入れて炊き上げて完成させています」(府川さん)
お店のコンセプトの通り、店内にはパンと合わせて食べたい品が他にもたくさん揃います。口当たりの良いハチミツや生ベーコンにロースハムなど幅広いラインナップも魅力です。おすすめは「ツナディップ」。
「このお店の前身であるフレンチレストランのシェフが考案したディップで、お客様にも人気があります」(府川さん)チーズとツナ、クリーム、バターをスパイスと一緒に炊き上げ、オリーブオイルをかけて完成。食べる前によく混ぜるとおいしく頂けるそうです。
「フランスパンなどのプレーンなパンに付けて食べて頂くのはもちろん、温野菜に付けて頂くのもおすすめですね。お店で提供しているツナサンドに使用しているのもこのツナディップです。こちらもぜひお試し頂きたいです。ご家庭でサンドウィッチを作るときにも活用できると思います」とおすすめの食べ方を教えて頂きました。
今後挑戦したいことをお伺いすると「四季のある日本にあるお店なので、季節ごとの商品を提供していけたらいいなと思っています」と語ってくださいました。
※店舗情報及び商品価格は2014年12月現在のものです