
新生青山アンデルセンのコンセプトは“HomeBakelyin青山”「本物がわかる大人の街」青山のライフスタイルにふさわしいクオリティを創造・提供することである。つまり青山近隣に居住する人や、青山に勤務する人など青山を生活の拠点としている人々の“ホームベーカリー”を目指している。
 |
[明るくヒュッゲな店内] |
そしてこの店のテーマは“Hygge”(ヒュッゲ)。ヒュッゲとはデンマーク語で「人と人とのふれあいから生まれる温かい居心地のよい雰囲気」の意味である。従ってベーカリー、サンドイッチバー、レストランとも、全店に“Hygge”(ヒュッゲ)の精神が息づいている。
平日の12時すぎに覗いてみると、ベーカリーコーナーはまさに青山を生活の拠点としているような女性たちで賑わっていた。明るい店内には大人を意識した洗練されたパンがズラリと並ぶ。商品アイテムはざっと100アイテム、“ホームベーカリー”を標榜するだけに食事パンのバラエティが豊富だ。

明るく広々とした店内で目立つのは食事パンの充実ぶりである。そしてこの新生青山アンデルセンの目玉はパンのソムリエ「ブレッドマスター」が常駐、パンの食べ方提案をしていることだ。「ブレッドマスター」とはアンデルセンの独自の資格だが、その第一号は入社3年目の斎藤真由美さんである。もともとパンが大好きという斎藤さん、社内のコンクールで4回も入賞した経験がかわれて抜擢された。
 |
[ブレッドマスター斎藤さん] |
 |
[充実した食事パン売り場] |
 |
[青山アンデルセントースト(441円)] |
「食べるシーンによってお薦めのパンも食べ方も異なる。一番美味しく召し上がっていただけるように提案したい」と目を輝かせる。
固定客は顔をみただけでお好みの厚さにスライスサービスできるように心がけているという。11月にオープンしてはや3ヶ月、斎藤さんのファンも多いようだ。
食事パンで一番の人気は 「青山アンデルセントースト 」。これはトーストした時の美味しさにこだわったパンなので厚めにスライスして、サクッとした食感を味わって欲しいという。最近凝っているのは和惣菜との組み合わせ。特に軽くソテーしたひじきのトーストがお薦めだ。一見普通のパンも斎藤さんのアイデアで新しいパンの楽しみ方が生まれる。そんなアイデアや驚きに出会いたくて訪れる客も多いのであろう。
もともとペストリーが得意なアンデルセンだが、最近は油脂分を減らしたライト感覚のペストリーに力を入れている。これはお客様からの要望で生まれたものだが、サクッとした軽い口当たりが支持されているという。モーンを使った「バイスモーン」(136円)、四葉のクローバー型が可愛いらしい「オレンジクリンゲル」(189円)など。また同じ生地をクグロフの型に入れて焼いた「モーンプルンダー」(189円)は大ヒットの予感がするという。リニューアルと同時に低温で管理するデニッシュペストリー専用の製造室を設置するなど、ペストリーのラインナップに力を入れている。
デンマークらしい商品としては幸せのおすそわけ「ラージクリンゲル」(945円)が人気商品。日本でも新しい習慣として支持されそうだ。またミニペストリー5個入りパッケージ(525円)も、手軽なギフトとして喜ばれている。
 |
[フェルベールのジャムの品揃え] |
フロア奥の焼き菓子コーナーの横ではキッシュ、カルッツォーなど焼きこみ調理パンを提供しているが、すぐ奥にオーブンを設置して、焼きたて感をアピールしている。また一階レジ前のサンドイッチコーナーには自慢のサンドイッチが並んでいる。またパンとの美味しい組み合わせとしてオリジナル“Hygge”ブランドのオリーブオイル、スープやハムなどの食材を提供している。
このコーナーで目立つのはフランスで人気のクリスティーヌフェルベールさんの充実したジャムの品揃えである。ピンクの水玉模様のパッケージがずらりと並んだ売り場は圧巻だ。こうしたパンを美味しく楽しむための食材の提案は本店広島に続く「青山アンデルセン」ならではといえる。