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女性に人気! 餃子バル

中華の人気メニュー“餃子”。これまでは主たるターゲットは男性で、「ビール+餃子+ラーメン」が定番でしたが、今、女性にも評判のスタイリッシュなお店が次々と生まれています。
新たな客層を取り込みつつある、餃子の「今」をレポートします。
  • 東京ぎょうザ IZUバル
  • ROCCOMAN
  • 餃子とワインバル 貘
  • 一口餃子酒場 BLG

東京ぎょうザ IZUバル

2014年にオープンした「東京ぎょうザ IZUバル」は、おしゃれなカフェのような落ち着いた雰囲気。そんな特徴から女性ひとりでも入りやすく、仕事帰りに立ち寄る女性も多いと言います。人気はオリジナルの特製タレで味わう「焼きぎょうザ」(6個400円)。ワインやビール、各種タパスなどがリーズナブルな価格で味わえます。

東京ぎょうザ IZUバル
住所:東京都中央区日本橋茅場町3-6-1 阪井屋ビル1F
電話番号:03-5643-7334
営業時間:月~金17:00~24:00(LO 22:45)、
土曜17:00~23:00(LO 22:00)
定休日:日曜、祝日

自家製餃子を引き立てる特製ダレ

地下鉄茅場町駅からほど近い路地に佇む同店は、夜になると仕事帰りの人で賑わいます。お客さまのお目当ては「焼きぎょうザ」(特製ダレ付6個400円)。餃子へのこだわりをお伺いすると「一番こだわっているのは、香草やグレープフルーツなどをブレンドして最後に刻んだパクチーを入れたオリジナルの特製ダレです。このタレを目当てに来てくれるお客様もいらっしゃいます」と店長の津嶋さん。ひとつひとつ手作業で丁寧に作られる餃子は、具にはキャベツ、ニラ、ニンニク、豚ひき肉などを使用。皮は薄めで焼き目はパリッと香ばしく、スパイシーで酸味のある特製ダレとの相性も抜群です。

もうひとつのおすすめは「ゆでぎょうザ」(8個500円)。特製のゴマダレにゆでたての餃子を入れたメニューです。「スパイシーなゴマダレに入れることで、ワンタンのようにするっと食べられるおすすめの品ですよ 」(津嶋さん)ゆでぎょうザ用に作られた皮は、もちもちとした食感の皮もおいしく、具はゴマダレに合うように薄味に仕上げられています。

日替わり餃子で飽きさせない工夫を

お店をオープンした経緯を伺うと「農業など一次産業から繋げられる事業を始めたいというオーナーの想いから飲食店事業を始めました。餃子というジャンルに決めたのは、オーナー自身、餃子が好きだったことがきっかけですね。主力である餃子へのこだわりはもちろんですが、それだけではお客様が飽きてしまうとも思います。他ジャンルの料理も楽しめるお店づくりをしていますよ」と津嶋さん。

お客さまを飽きさせない工夫のなかでも注目は「本日のIZUバルぎょうザ」(6個500円)の提供。カレー味やチンゲンサイを入れた餃子など日替わりで提供しています。「現在は数種類あるぎょうザをローテーションで提供していますが、新しいぎょうザにもチャレンジしていいものはどんどん提供していきたいですね。」(津嶋さん)

今後の展開を伺うと「今後はぎょうザをメインにした、スタンディングスタイルのお店を展開できたらと思っています。」と語っていただきました。

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ROCCOMAN

2015年8月にオープンした餃子酒場「ROCCOMAN(ロッコマン)」。「女性や一人でも気兼ねなく食事ができる、スタイリッシュな空間と商品の提供」がコンセプトです。看板メニューは「肉餃子」。パーフェクト餃子とも呼ばれ、絶妙なバランスで配合された野菜と肉のジューシーな食感がクセになる一品です。餃子酒場でありながら、店内では、スタイリッシュなカウンターが出迎え、カフェやバーに来たような感覚で絶品餃子を楽しめます。

ROCCOMAN
住所:神奈川県横浜市港北区日吉町1丁目2-11
電話番号:045-534-9029
営業時間:ランチ11:30~14:30、ディナー17:00~24:00
定休日:無休

ジューシーさが自慢のパーフェクト餃子

2013年頃からお酒がすすむ餃子をメインにした飲食店の構想を始め、2015年に「ROCCOMAN」で実現することができました」と同店オープンの経緯を語ってくれたのは代表取締役 木月社長。「餃子をメインに扱う上で、試作は何度も繰り返しましたね。特にこだわったのは食べた時のジューシーさです。肉汁たっぷりの小籠包のような餃子もおいしいですが、あくまで餃子という括りからはみ出さず、野菜と肉が生むジューシーさを目指しました。」(木月社長)

そんな試作を繰り返し誕生したのがパーフェクト餃子とも呼ばれる「肉餃子」(6個380円)です。各テーブルに置かれたメニューには「おすすめタレ配分」が記載されていました。1つ目は醤油、酢、ラー油を5:4:1の割合で混ぜたタレで味わうという食べ方。2つ目は酢にこしょうをかけて食べる、3つ目は全米で人気のホットなソース「SRIRACHA SAUCE」。餃子だけでさまざまな楽しみ方ができます。また、もちもちとした生地で食べ応えもある「水餃子」(380円)もおすすめです。

気軽に入れる店作り


お店作りでのこだわりは「女性が気軽に入れるお店を目指しました。餃子酒場や餃子居酒屋というと中華っぽさが残ってしまいますよね。そこでカフェのような内装にすることで、餃子を食べにくるというよりも、おしゃれなお店で食事をしているという感覚で来ていただきたいと思っています」(木月社長)

また女性をターゲットにしていることで餃子にも工夫をしたと言います。「当店の餃子にはニンニクを使用しています。当日はもちろん餃子を食べたという感覚は残るのですが、ニオイの残らないニンニクを使用しているので、翌日ニオイが気になることはありません。」と木月社長。餃子に欠かせないニンニク。しかし翌日のことを考えて、避けてしまいがちです。そんなニーズに対応したのも人気の訳かもしれません。

お酒は餃子に合うようにスッキリ飲んでもらえるようなドリンクを揃えています。また餡にショウガとシソを混ぜ、エスニックソースで味わう「ジンジャーしそ餃子」(6個380円)は期間限定で販売していましたが、好評だったためグランドメニューとなりました。少し変わったタレで味わう餃子などを展開していきたいと今後の展開を語っていただきました。

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餃子とワインバル 貘(ばく)

浜松町・大門の餃子の名店「貘」の2号店として、新宿御苑のほど近くに2013年1月にオープンした「餃子とワインバル 貘」。本店の名物である「焼餃子」に特化したお店です。おいしさの秘密は、まるで小籠包のようにあふれだす肉汁とモチモチの皮、そしてボリュームにも驚きます。料理は「焼餃子」の他、シンガポール料理の「肉骨茶」、「海南鶏飯」も揃えています。

餃子とワインバル 貘
住所:東京都新宿区新宿2-1-8 エスケー新宿御苑ビル
電話番号:03-5357-7849
営業時間:16:00~24:00
定休日:火曜

まるで小籠包!肉汁あふれるジューシー餃子

数々のメディアに取り上げられる人気店「貘」(本店:東京都港区芝大門1-7-7)の2号店。本店で作られる「焼餃子」(5個600円)をワインとともに気軽に味わえると、多くの食通が通っています。多い時で1日200~300個ほど売り上げるという「焼餃子」。店内はカウンターとテーブル席1席。ワイン酒場のような雰囲気です。靖国通りに面した入りやすさも手伝い、女性一人での来店も多いと言います。

お話を伺ったのはオーナーの原田さん。「焼餃子」へのこだわりは「なるべく日本の餃子ではなく、中国の餃子に近いものを提供したいと考え、ハルピン出身の麺点師とともに作りました」(原田さん)

まず皮は薄力粉と強力粉を7:3の割合で配合。こねて寝かせてという行程を5回繰り返すことで生まれる、水餃子のようにもちもちとした食感が特徴です。具材は、基本的に国産豚肉のみ。香り付けにショウガ、ネギを少量使用しています。鶏ガラスープを混ぜ1日寝かせるというひと手間が、噛んだ瞬間にジュワッとあふれる肉汁の秘密です。

ボリュームたっぷり!ランチにもぴったり



もうひとつ注目すべきは、その大きさ。通常の餃子は1個25~30gですが、「貘」の餃子は1個50gと倍の重量があります。「もちろん試作の段階では、小さな餃子も試しましたが一番ジューシーさを出せたのが、50gの大きさでしたね」(原田さん)

ニンニク不使用なので、ランチでもニオイを気にせず食べられます。他にも、数々のお店で修業を積み、各国で出会ったおいしいものを提供する原田さんだからこそ作れる、シンガポール料理の「肉骨茶」(980円)や「海南鶏飯」(980円)も人気です。お酒はワイン「白(シャルドネ種、チリ)」や「赤(サンジョベーゼ種、イタリア)」など8種に加え、ビール、紹興酒、焼酎を提供しています。

新しいメニュー展開や商品展開については「ニラ玉を具材にした水餃子を提供したいと思っています。他店にはないおもしろいメニューを考えたいですね。他には、冷凍餃子の通信販売の再開やデパートでの催事販売なども予定しています」(原田さん)

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一口餃子酒場 BLG

一口餃子専門店「赤坂ちびすけ」の2号店としてオープンした同店は、2015年3月に「一口餃子酒場 BLG」にリニューアル。本店から受け継いだ一口餃子の味はそのままに、庶民的なバルへと生まれ変わりました。ハートランドやブラウマイスターなど6種類の生ビールを揃え、グラス1杯290円で楽しめるのも魅力のひとつ。餃子とよく冷えたビールの組み合わせのおいしさを存分に楽しめます。

一口餃子酒場 BLG
住所:東京都新宿区西新宿1-15-13 西新宿島田ビルB1
電話番号:03-3346-0149
営業時間:ランチ月~金11:30~14:30(LO14:00)、土・日・祝日12:00~15:30(LO15:00)、ディナー月~木、日・祝17:30~23:00(LO22:30)、金・土曜は17:30~23:30(LO23:00)
定休日:無休

新宿という土地のニーズに合わせた新業態

リニューアルした経緯は「新宿という土地柄、赤坂の餃子専門店という高級感がなかなか受け入れられませんでした。そこでもっとリーズナブルに満足感を得られるお店を目指し、新業態として「一口餃子酒場 BLG」をオープンしました」と店長の中島さん。BGMのジャズと、ダウンライトの照明が落ち着いたバーのような雰囲気を演出しています。リニューアル後は、メディアでもとりあげられ、多くのお客様が来てくれるといいます。

名物は「一口餃子」(8個390円)。皮は本店同様の厚さ0.5mm、直径8cmの製麺業者へ特注したものを使用。具材は、沖縄今帰仁アグー豚をメインに、キャベツなどで歯ごたえと甘みをプラスしています。「赤坂ちびすけでも使用している具に加えるオリジナルのみそが味の決め手です。10種類以上の香辛料を混ぜたスパイシーなみそですね。ニンニクは使用していませんが、このみそを入れることで旨みを出すことができます」(中島さん)

「まずは特製タレで食べ、その後、ラー油やニンニクなどアレンジをしながら好みの味を見つけてほしいですね」(中島さん)パリッとした羽根付の餃子は、オリジナルのみそが生み出すほのかな辛みがありビールとの相性も抜群。

スタッフ全員で考案するオリジナル餃子に注目


女性のお客さまに向けて中島さんが考案し人気となっているのが、ミニトマトを1つ丸ごと餃子の皮で包み、揚げた「トマト&クリームチーズの揚げ餃子」(6個590円)。バジルとオリーブオイルを混ぜたソースに付けて楽しめる、見た目もおしゃれな一品です。揚げた皮はパリッとしていて香ばしく、噛んだ瞬間にトマトの酸味が広がります。

このようなオリジナル餃子を多数揃えるのも同店の特徴。「メニュー開発は私だけでなく、スタッフ全員で行っています。7割が女性スタッフなので女性目線のメニュー提案などをしてもらえます。デザートで提供している「BLG チョコ包(パイ)~バニラアイス添え~」(390円)も女性スタッフ考案のメニューですよ」(中島さん)

また、ビールの提供方法にもひと工夫。6種類揃う生ビールは全てグラスサイズ(290円~)を用意しています。「冷えたビールと餃子の組み合わせのおいしさを伝えたいので、このようなスタイルにしました。またいろいろな種類のビールを飲んでもらいたいという想いもあります」(中島さん)今後は、より多くの人に「餃子×ビール」のおいしさを知ってもらえるよう「ハイボール酒場」のようなスタイルのお店も展開できたらと考えているそうです。

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ビールだけでなくさまざまなお酒との相性も良い餃子。シンプルに王道の味を突きつめるもよし、オリジナルのまだ見ぬ餃子を探求するもよし。餃子というジャンルは、単に中華料理店で楽しむ料理としてだけではなく、皮や具材のみならず、タレを工夫することでその楽しみ方は無限に広がっていきます。さらに「スタイリッシュ」という今までにない要素を取り入れることで、女性にも受け入れられやすい「食」へと変化しているようです。

※店舗情報及び商品価格は取材時点(2016年3月)のものです

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